インプラント
インプラントを埋め込み安定した歯を取り戻す
歯を失った箇所に、顎の骨に馴染みやすい素材でつくられた人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を被せることで、歯を補います。天然歯と同じように歯根から歯を支えるため、自然な噛み心地を得られ、隣接する歯を削るブリッジや、残った歯にフックをかける入れ歯と違い、他の歯に負担をかけずに済みます。
01 人工歯
粘膜から見えている歯の部分で、天然歯でいう歯冠部です。天然歯に近い色で耐久性のあるジルコニアやセラミックで作成します。
02 支台(アバットメント)
人工歯と人工歯根をつなぎ合わせる装置です。この連結部分でしっかり固定することで、天然歯のような噛み心地に繋がります。
03 人工歯根(フィクスチャー)
インプラント体とも呼ばれます。天然歯でいう歯根部にあたり、顎の骨と結びついて歯をしっかりと支える役目を果たします。
インプラントの治療例
1本欠損した場合
複数本欠損した場合
全て欠損した場合
インプラントの手術方法
インプラント手術には2つの手術方法があります。症例に合わせて最適な手術で進めます。
インプラント手術の2つの術式
「1回法」と「2回法」
1回法と2回法の違いは、その名の通り手術を1回するか2回するかです。1回法では、1回の手術でインプラントの一部を露出しておくため、手術が1回で済み、2回法では完全に歯肉内部にインプラントを埋め込むため、上部構造を取り付けるために後日手術で歯肉を切開する必要があります。
基本的には負担が少ない1回法を行いますが、顎の骨が少ないケースなどでは2回法を選択します。
骨の少ないケースも対応
インプラントを埋入する顎の骨が少ない症例にも骨の再生手術で対応します。
必要な部分の骨を増生するGBR骨増生
骨の厚みや高さが足りない場合に行う、骨補填材を埋入して歯槽骨を再生する方法です。人工歯根を埋入するのに必要なだけの土台を形成してから、インプラント手術を行います。
上顎洞の骨を多く増生する
サイナスリフト
上顎臼歯部の上部にある上顎洞(サイナス)と呼ばれる空洞が広く、骨が薄くて人工歯根を埋入する厚みがない場合、歯茎の横からアプローチして骨再生を行います。
上顎洞の骨を増生するソケットリフト
サイナスリフトと同じく上顎洞(サイナス)と呼ばれる空洞が広く、骨が薄い場合に行いますが、比較的増やす骨の量が少ない場合に採用します。
最適な治療に繋げる
精緻な検査体制
手術を伴うインプラント治療では精緻な診断が重要です。専門的な検査を行い、適切な治療を提案、計画します。
口腔内と全身の状態を把握する
インプラント診断
インプラントを埋入する歯槽骨は神経や血管が入り組んで通っています。安全に治療を終えるために、口腔内を正確に把握することが重要です。
また、手術を伴う治療であるため、全身の疾患などもにも配慮した治療が求められます。
検査結果から得た情報をもとに、安全で確実な手術を計画します。
口腔内検査
むし歯や歯周病がないか口腔内を検査します。手術時の細菌感染にかかるリスクを取り除くために疾患があれば優先して治療を行います。
歯科用レントゲン撮影
インプラントを埋め込むのに必要な骨の厚みがあるかどうか、現状の歯の状態などを調べて、治療計画に役立てます。
CT撮影
インプラント手術の精度を高めるために口腔に関わる骨や神経、血管を3次元で確認し、埋入する方向や深さ、正しい骨の状態を把握します。
術前シミュレーション
(サージカルガイド)
コンピュータ上で手術のシミュレーションを行い、インプラント埋入の位置や角度を決定。ガイドとして埋入位置に穴の開いたマウスピースを制作し正確に手術を進めます。
治療の流れ
ハルデンタルクリニックではどのステップでも患者様とコミュニケーションをとりながら治療を進めています。
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カウンセリング
ヒアリングと治療のご説明
お口の中の状態を視覚的に確認して、全身疾患も含めた問診を行い、ご要望をヒアリングします。治療の説明や予算、治療期間についてお伝えします。
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精密検査
お口の状態を正確に把握
歯科用レントゲンやCT撮影など、インプラント手術を正確かつ安全に行えるように検査を行い精緻に口腔の状態を把握します。
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治療計画
精密検査から治療を計画
精密検査の結果をもとに、選択する術式を決定し、治療計画を提案します。ご納得いただけるまで丁寧にご説明します。
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インプラント手術
症例に合わせた手術を実践
治療計画でご決定いただいた術式で手術を行います。インプラント手術には1回法と2回法があり、骨がしっかりある場合には負担の少ない1回法を採用しますが、骨が少ない場合には、しっかりと癒着を促すために2回法を採用します。
1回法
2回法
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経過観察
治療後のアフターケア
インプラントは天然歯と同じように維持するためにケアが必要です。インプラント歯周炎や歯周病を引き起こさないよう、定期的にメンテナンスを行います。
「噛む」機能を取り戻す選択肢
インプラント以外でも「噛む」機能を取り戻す治療はあります。患者様のご要望やライフスタイル、症例に合わせて適切な治療を提案させていただきます。
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- 入れ歯
- 歯を支える床(しょう:歯肉や顎の粘膜に触れる土台部分)を持ち、着脱可能な義歯を指します。入れ歯は広範囲の欠損にも対応するこができます。
手術が不要な手軽さはありますが、硬いものが食べづらい、装着の際に目立つデメリットもありました。ハルデンタルクリニックでは、自費治療により、目立たず噛みやすい入れ歯の作製も可能です。
部分入れ歯
歯を失った部分に装着する入れ歯です。残っている部分にバネをかけて固定します。
保険適応
金属のバネを使用するため、装着時に目立つことがあります。
自費治療
「ノンクラスプデンチャー」と言って金属を一切使用しないので、丈夫で目立ちにくいです。
総入れ歯
全て歯を失った場合は総入れ歯になります。部分入れ歯が残った歯を支えにするのに対し、総入れ歯は歯茎全体を土台として吸着させるように装着します。
保険適応
プラスチックの床です。床に厚みが出てしまうため、熱を感じづらく、味や食感が変わる可能性があります。
自費治療
金属の床にすることで、薄く作れるため装着時の違和感が軽減でき、食べ物の温度を感じることができます。 また、丈夫で壊れにくいです。
インプラント併用入れ歯
(インプラント デンチャー)
部分的な欠損にも、全て歯を失った場合にも適応できる自費の入れ歯です。インプラントと入れ歯を併用した治療法で、インプラントの上から被せて装着します。
自費治療
顎の骨に埋め込んだインプラントで入れ歯を支えるため、安定性があり、外れにくく、自分の歯のように噛めます。違和感が少なく、えずきません。
ブリッジについて
失った歯の本数が少ない場合、両隣に残って、いる歯を削って土台を作り、
そこに「ブリッジ」という名の通りに橋を架けるように人工歯を被せます。
固定するので異物感や噛む時の違和感が少なく、外科処置を伴わない手軽さがメリットです。
健康な歯を削らなくてはならないデメリットがあります。